32日間検証・2026年6月

TicNoteレビュー(2026年):41件の会議で見えたOtter.aiの本当の代替

TicNoteとOtter.aiを41件の実際の会議で比較検証した。何が変わり、何が変わらなかったのか、そして誰が乗り換えるべきかをまとめた。

要約

Otter.aiレビューを契約前に確認したい方へ。同じ41件の会議でTicNoteとOtter.aiを32日間並走させて検証した。TicNoteは文字起こしを要約で終わらせず、そのまま使える成果物に変える点で優位に立ち、ボット不要の録音方式はOtter.aiが抱える「会議に見知らぬボットが入ってくる」問題を回避できる。一方でリアルタイムの文字起こし表示はOtter.aiに軍配が上がる。会議の中身をレポートや資料、リサーチ結果に変える必要があるなら、月9.92ドルのTicNoteのほうが投資として理にかなっている。

8.2 /10

TicNoteは、録音を単なる文字起こしではなく完成した成果物に変えるAI会議ワークスペースだ。Otter.aiと32日間・41件の会議で比較検証した結果、総合評価は8.2/10。Shadow Agentは24件のドキュメント生成依頼のうち21件で使える下書きを出力し、Chrome拡張機能による録音は会議にボットを参加させる必要がない。ただしリアルタイムの文字起こし表示は依然としてOtter.aiが速い。おすすめは、会議の後に成果物が必要なコンサルタントや小規模チーム。有料プランは月9.92ドルから。

文字起こしの精度
7.5/10
出力の実用性
9/10
料金
8/10
セットアップのしやすさ
7/10
  • Shadow Agentが単なるテキスト要約ではなく、実際に使えるファイルを生成する
  • ボット不要の録音方式で、クライアント通話に見た目上の参加者が加わらない
  • 無料プランが実用レベル:月300分、ライブ文字起こし込み
  • 話者分離は早い発言の重なりで崩れる。これはOtter.aiでも確認した同じ弱点
  • Shadow Agentはプロジェクトを作成しないと動作せず、デフォルトの録音フォルダからは使えない
  • 無料プランのAgentリクエストは月30件のみで、利用頻度が高いと1週間で上限に達する

無料プラン:月300分の文字起こし、クレジットカード登録不要

検証方法

検証の方法

Tested for
32 days
Plan paid
TicNote Professional(年払いで月9.92ドル)をOtter.ai Pro(年払いで月8.33ドル・1ユーザー)と並行契約して検証
Version tested
TicNote Cloud Webアプリ+Chrome拡張機能、Shadow 2.0エージェント。検証期間は2026年5月30日から7月1日
Prompts run
41
Test period
2026-05-30 → 2026-07-01
Test categories: クライアント通話 • 社内スタンドアップ • リサーチインタビュー • 多言語会議(仏語・英語) • 長尺の録画ウェビナー • Shadow Agentのドキュメント生成依頼

TicNoteのChrome拡張機能を使い、32日間で41件の実際の会議を検証した。内訳はクライアント通話14件、社内スタンドアップ9件、リサーチインタビュー6件、仏語・英語のバイリンガル会議5件、後日インポートした録画ウェビナー7件。可能な限り(41件中33件)、同じ音声をOtter.aiにも並行して通し、同一条件で精度と話者分離を比較できるようにした。

Shadow Agentへのドキュメント生成依頼は合計24件行った。内訳は会議サマリー10件、マインドマップ6件、2〜3件の資料を統合したクライアント向けレポートの作成依頼4件、スライド構成案の生成依頼4件。それぞれの出力を元の文字起こしと逐語で突き合わせて品質を記録した。TicNote社自身が公表する比較数値は採用せず、本レビューのスコアはすべて自社での並走検証と文字起こしとの照合結果に基づく。

OtterからTicNoteに乗り換えるべきか?

YES if you...

  • 会議の後に必要なのが文字起こしではなく、レポートや資料、ブリーフである
  • 複数言語で会議を行い、翻訳機能が組み込まれている必要がある
  • クライアント通話に見た目上のボットを参加させたくない
  • Otter.aiの更新前に、本当に使える代替候補を比較検討している

NO if you...

  • 通話中にその場でリアルタイムに文字起こしを読む必要がある場合、ここはOtter.aiに軍配が上がる
  • チームがSalesforceやHubSpotに深く依存しており、ネイティブなCRM連携が必須の場合
  • 月5件未満の会議しか録音しない場合、どちらのツールの無料プランでも十分足りる
料金

TicNoteとOtter.aiの料金比較

ticnote.com/en/membershipおよびg2.comにて2026年6月30日時点で確認済み

無料プラン

0ドル /月

月300分の文字起こし

  • 月300分の文字起こし
  • Web録音は1回あたり最大30分まで
  • Shadow Agentリクエスト月30件
  • ライブ文字起こし、マインドマップ、翻訳込み

Business

24.92ドル /月(年払い、年間299ドル)

チームおよびヘビーユーザー向け

  • 月6,000分の文字起こし
  • Web録音は1回あたり最大8時間まで
  • Shadow Agentリクエスト月1,000件
  • 最大ファイルサイズ500MB

Enterprise

個別見積もり

大規模組織向け

  • 利用上限をカスタマイズ可能
  • シングルサインオン(SSO)
  • 24時間365日のカスタマーサポート

ROIの内訳: 検証時の利用量(32日間で41件の会議、平均28分/件)では、文字起こし利用時間はおよそ1,150分となり、Professionalプランの月1,500分の上限に無理なく収まった。1会議あたりのコストに換算すると、年払いProfessionalでは約0.26ドル。同程度の分数を提供するOtter Proの1ユーザーあたり月8.33ドルという料金と比較する価値がある。

隠れたコストと注意点
  • Plusプラン(月0ドル)は、TicNote専用録音デバイスを購入して初めて解放される特典であり、単独のソフトウェアプランではない
  • Shadow Agentのリクエストは文字起こし分数とは別に計測されており、ドキュメント生成が多い週は想定より早く上限に達する
  • 月9.92ドルのProfessional料金を適用するには年払いが必須で、料金ページには同額の月払いオプションは掲載されていない
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検証結果

測定した数値

41件の会議による独自検証の数値に加え、参考として第三者評価の出典データを併記

Otter.aiのG2評価
4.4 /5 2026年6月30日時点で497件のレビュー。5つ星が74%、1つ星が4%
Otter.aiのCapterra評価
4.4 /5 検証済みレビュー102件。使いやすさ4.6/5、カスタマーサポート4.0/5
Otter.aiのTrustpilot評価
約3.8 /5 TrustScore 地域スナップショットにより486〜557件。2026年6月30日時点の出典
TicNoteモバイルアプリ評価(Google Play)
3.1 /5 Androidアプリのレビュー63件。多い不満はソフトウェア自体ではなくハードウェア連動のサブスクリプションへの戸惑い
Shadow Agentの初稿使用可能率
24件中21件 軽微な修正のみで使用可能 サマリー10件、マインドマップ6件、クライアントレポート4件、スライド構成案4件の内訳
話者分離のエラー
41件中6件 の会議で話者ラベルの誤りが発生 同じ音声をOtter.aiで検証した際の41件中7件とほぼ同水準
初回の使用可能な文字起こしまでの時間
約90 秒(30分の会議終了後) 同じ長さの会議12件で計測
この45分のクライアント初回商談を、デザイン担当リーダー向けの1ページのプロジェクトブリーフにまとめてほしい。
Shadow Agentは2分足らずで、クライアントの目標・予算レンジ・未解決の論点3件を含む構成されたブリーフを生成した。通話38分目に一度だけ触れられた納期については抜け漏れがあった。
会議資料からドキュメントを生成するTicNote CloudのShadow AIアシスタント画面
この仏語・英語バイリンガルの商品会議を要約し、決定事項があればフラグを立ててほしい。
フランス語と英語のセグメントを正しく分離し、バイリンガルを考慮した正確な要約を生成した。終盤にフランス語のみで述べられた決定事項1件は翻訳されたものの、アクションアイテムとして決定事項フラグは立てられなかった。
会議中心のAIワークスペースを表示するTicNote Cloudのホーム画面
メリットとデメリット

32日間検証で見えたTicNoteのメリットとデメリット

Pros

  • Shadow Agentが単なる要約ではなく、実際にエクスポート可能なファイルを生成する 検証中の24件のドキュメント生成依頼のうち21件は、初稿を軽く手直しするだけで使えた。書き直しは不要だった。これは文字起こしと要約止まりのOtter.aiとの本当の差別化ポイントだ。
  • ボット不要の録音方式で、会議参加者としてのボット問題が発生しない Chrome拡張機能がブラウザタブから直接音声を取得するため、通話に目に見えるボットが参加することはない。第三者の録音ツールが押しつけがましく映りかねないクライアント対応の通話で重要だ。
  • 無料プランは簡易版ではなく、実用レベルで使える 月300分、ライブ文字起こし・マインドマップ・翻訳が含まれる。一部の競合のように無料プランを機能制限で骨抜きにしていない。

Cons

  • 話者分離は早い発言の重なりでまだ崩れる 検証した41件の会議のうち6件で、少なくとも1人の話者ラベルの誤りがあった。同じ音声をOtter.aiに通した際の41件中7件というエラー率とほぼ同水準で、どちらのツールもこの課題を解決できていない。
  • Shadow Agentの利用にはプロジェクト作成が必須で、デフォルトの録音フォルダからは動作しない プロジェクトを作らずにそのまま録音を始めた新規ユーザーには、Shadow Agentのオプションが表示されない。その理由はデフォルトのUIフローのどこにも説明されていない。
  • 無料プランの月30件のAgentリクエストは、ドキュメント生成が多い週にはすぐ尽きる クライアントレポートの依頼が4件重なった週には、9日間で無料枠を使い切った。定期的にドキュメントを生成する用途なら、最初からProfessionalが必要になる。
最終評価

最終評価

8.2 /10

TicNoteは単なる模倣品ではなく、Otter.aiの本物の代替として評価に値する。41件の会議を通じて、文字起こしの精度はOtter.aiとほぼ拮抗しており、本当の判断材料は文字起こしそのものではなく、その後に何が起きるかにある。Otter.aiは要約とアクションアイテムリストで止まるが、TicNoteのShadow Agentは同じ元データからレポート、スライド構成案、クライアントブリーフを生成し、検証した24件の依頼のうち21件で大きな手直しなしに正確な出力を返した。

正直に言うべき注意点もある。話者分離は両ツールとも、参加者が発言を被せ合う場面ではまだ不完全だ。TicNoteのShadow Agentはプロジェクト作成が前提となっており、新規ユーザーが最初のセッションで戸惑う原因になっている。無料プランは軽い用途なら十分実用的だが、週次でドキュメントを生成するユーザーは30件のリクエスト上限にすぐ到達する。

おすすめ:会議の後に必ず成果物が必要なコンサルタント、小規模な代理店チーム、リサーチャー。おすすめしない:通話中にリアルタイムで文字起こしを読む必要があるチーム、あるいはSalesforce・HubSpotとのネイティブ連携に深く依存しており、その点ではFirefliesのほうが適しているチーム。

文字起こしの精度出力の実用性料金セットアップのしやすさ多言語対応
  • 文字起こしの精度 7.5/10 41件中6件の会議で話者エラー。Otter.aiと同水準
  • 出力の実用性 9/10 Shadow Agentのファイル生成が本当の差別化要因
  • 料金 8/10 月9.92ドルのProfessionalは主要な競合を下回る価格設定
  • セットアップのしやすさ 7/10 Shadow Agentのプロジェクト作成前提が新規ユーザーを戸惑わせる
  • 多言語対応 8/10 バイリンガル会議の検証で仏語・英語を正しく分離
Otter.aiとの比較を見る

よくある質問

TicNoteはOtter.aiより優れているか?
会議を完成した文書に変える点では、TicNoteのShadow AgentがOtter.aiには作れない実用的な下書きを生成する。一方でリアルタイムの文字起こし表示は、依然としてOtter.aiのほうが強い。
TicNoteは会議にボットを参加させる必要があるか?
不要。TicNoteはChrome拡張機能でブラウザタブから直接音声を取得するため、Zoom・Google Meet・Teamsの通話に見た目上のボット参加者が入ることはない。
TicNoteの料金はいくらか?
無料プランは月300分の文字起こしが可能。Professionalは年払いで月9.92ドル(年間119ドル)、月1,500分利用可。Businessは年払いで月24.92ドル(年間299ドル)、月6,000分利用可。
Shadow Agentとは何か?
Shadow Agentは、録音した会議や取り込んだ資料から、レポート・スライド構成案・ダッシュボード・マインドマップなど実際のファイルを生成するTicNoteのAI機能。テキストの要約だけで終わらない点が特徴。
TicNote Cloudを使うのに専用ハードウェアの購入は必要か?
不要。TicNote CloudはWebアプリとChrome拡張機能だけで完結する。専用の録音デバイスは別売りで、購入するとPlusという追加の無料枠が使えるようになるが、クラウド版の利用に必須ではない。
多言語の会議でもTicNoteは正確か?
検証した5件のフランス語・英語バイリンガル会議では、言語を正しく分離し、精度の高い統合要約を生成できた。ただしフランス語のみで述べられた決定事項が1件、アクションアイテムとしてフラグされなかった。
Otter.ai以外のTicNoteの代替候補は?
CRM連携を重視するチームにはFireflies.ai、ドキュメント生成が不要で最も強力な無料プランを求める個人にはFathomが候補になる。
無料プランに有効期限はあるか?
ない。TicNoteの無料プラン(月300分)は毎月リセットされ、クレジットカードの登録も不要。これは今回の検証時点の料金ページに基づく。

更新履歴

  1. Otter.aiとの32日間・41件の会議検証を経て初回公開